エブリパウディー
Everypawdy

https://everypawdy.official.ec/
Everypawdyさんは、栃木県那須塩原市で活動するボランティアの動物保護の会です。これまで那須地区だけでも100匹、それ以前も含めると150匹を超える犬猫を保護し、医療ケアを施し、里親探しや身寄りがない場合は最期までそばで看取る活動を進めています。

2019年にはクラウドファンディングを通して資金を集め、緊急で保護した31匹の猫たちの内の17匹分の医療ケアや去勢手術を施し、その一部の保護猫たちは新しい家族のもとに送り出されています。地元に根付いた草の根の活動を進める理事長の藤岡さんに話をお聞きしました。
副理事長片桐さんとの出会い・そしてクラウドファンディングへ
Everypawdyは、副理事長の片桐さんの個人的な活動から始まりました。片桐さんは25年前から個人で保護活動を開始し、13年ほど前からは、毎日フルタイムで働きながら、自身の給料と身近な人たちからのわずかな寄付金のみで、個人でできる範囲内での活動を続けてきました。

そんな片桐さんに転機が訪れます。近隣地区に繁殖を繰り返し31匹ほど増えてしまい、殺処分せざるを得ないという話が入ってきました。罪のない命を失わせることはできないと、このすべてを片桐さんはとにかく保護、引き取りました。しかし、これだけの数の猫たちをケアしていくためには多額の費用はもちろん自宅だけで育てていくのは困難でした。

そんな時に出会ったのが理事長の藤岡さんです。藤岡さん自身も動物好きで、猫を長い間飼われていました。取引先でもあった片桐さんの事情を知り、藤岡さんも一部の保護猫を引き取り活動に参加。猫たちの生活の場は何とか確保できましたが、日々の活動の資金の目途が立ちません。

そこで、SNS等に精通している藤岡さんが、2019年10月にクラウドファンディング「READYFOR」を通じて資金調達に奮闘します。資金調達に見事成功し、医療ケアを受けられていなかった猫たちに医療ケアを施し、昨年12月までに引き取った猫役50匹を新しい家族へ送り届けることが出来ました。

保護活動を続けながら、準備を進める(もちろんお昼間は仕事)ことは非常に苦労が多かったそうです。ただ、「目の前の命を放っておくことはできない、少しでも暖かい場所と食事を提供してあげたい」と藤岡さんは言います。
多くの保護犬猫の命を救い続けるEverypawdy
ホッとしている時間はありません。立ち上げから2年の間多くの猫保護を続けてきました。大きな波が2回訪れました。20年春、置き去りにされた26頭の猫を保護しました。

多くの方らの寄付や保護活動の先輩団体からの指導を受けながら、治療が必要な子には医療を、そして去勢手術の手配、里親探し、昼間の仕事をしながらですので、睡眠時間も削りながらの活動です。

そして、21年の夏から秋には小山市から多頭飼育崩壊で30頭以上の猫を保護を手伝ってほしいとの依頼が。元々依頼人が保護するためのサポートだったのが、依頼人が逃げてしまいやむなく全頭引き受けることに。

受け入れはしたものの、多くの猫たちの避妊去勢手術の必要な費用を賄うためにはどうぶつ基金等に申請する必要がありました。しかし現在は認定NPOではないこと、小山市ではそういった支援を行った前例がないことから、協議は難航しましたが、藤岡さんの粘り強い交渉の結果、行政を動かすことに成功。

無事に基金を受けることができました。道のりは決して平坦ではないですが、地域、自治体との連携も進んでいます。
次なるステージに挑戦し続けるEverypawdy
那須塩原は自然豊かな観光地であるが故に、交通事故や野生動物に襲われて命を落とす犬猫も多いと言います。そういった事態も避けるためにも、より多くの動物保護ができ、より快適に過ごせる環境を整えたいと藤岡さんは言います。

観光地であるが故に、使用されなくなったペンションが多くあるそうです。そういった施設をシェルターとして改築し、より快適に動物が過ごせ、里親を希望する方が気軽に足を運んで頂ける場所にしていくことが目下の目標だそうです。

「ペンションでキッチンもあるのでカフェや宿泊施設を併設して、多くのボランティアさんたちや保護活動に興味のある一般の方たち保護活動に興味のある一般の方たちが保護活動へ参加できるような体験型施設にもなれたらいいなと考えています」
と藤岡さん。ということで今年再度クラウドファンディングに挑戦すべく準備を進めてらっしゃいます。

「Everypawdy」はeverybody + paw(肉球) がブレンドされた造語で、猫好きさんがあいさつなどにとてもよく使われている猫英語だそうです。「みなさん、こんにちは!」と同じように軽くあいさつするときに使います。近い将来藤岡さんたちの施設で多く方が「Everypawdy!」という言葉が飛び交うにぎやかな交流の場になって欲しいと思いますし、微力ながら応援させて頂ければと感じています!