HEART TOKUSHIMA

https://www.heart-tokushima.com/

団体の活動について

徳島県にある、NPO法人・動物福祉団体“HEART TOKUSHIMA”。犬や猫にとって、苦しみや虐待の無い地域社会を創ることを目的として2006年に設立されました。

カナダ出身のスーザン・マーサーさんが代表を務め、旦那さんの東條さん、スタッフやボランティアの方で運営されています。

捨てられたり虐待を受けた動物たちの保護、治療、里親探しを行い 「避妊・去勢によって、恵まれない犬や猫を減らす」という長期的な目的を達成する、四国地区のアニマルレスキュー施設です。東條さんにお話をお聞きしました。
きっかけは一匹の子猫
いまから20年程前、生後3週間ほどの子猫がダンボールに入って捨てられていました。スーザンさんと東條さんはどうにも見過ごすことができず、保護して一緒に暮らすことになりました。

『フレンズ』の映画の登場人物から名付けた“ジョーイ”。気が強くてアグレッシブな性格で、ねずみのおもちゃをよく追いかけていました。一方でスーザンさんと東條さん以外にはなつかない、人見知りな一面もあったそうです。

ジョーイのことがきっかけで、捨てられている動物たちがたくさんいることを知り、救える命を身近に、そして真剣に考えるようになりました。
手探りでも走りはじめたレスキュー
スーザンさんと東條さんは救える命のために走り始めました。活動をはじめた頃、多頭飼育のレスキューで30~40頭を保護したことがありました。

まだ施設も整っていない中で、なんとか東條さんの実家のスペースを切り拓いて飼育の場所をつくったり、預かりボランティアの募集をはじめて、手探りで里親を探したといいます。
「団体譲渡」でより多くの動物を救いたい
徳島県立愛護管理センターからの動物のレスキューもはじめました。はじめは1匹を連れ出すのに「一般譲渡」と同様に数万円のコストがかかっていました。行政と交渉を重ね、レスキューの実績を積むことで「団体譲渡」のシステムを作ることもできました。

これにより費用をおさえることができ、より多くの動物の命を救う活動が実現できました。「団体譲渡」のシステムの構築は、画期的なことでした。

順風満帆にみえるHEARTさんの活動ですが、「団体譲渡」がはじまるまでは厳しい状況だったといいます。費用をかけても救える動物の数が少ない、保護しても捨てられる動物たちは減らない、終わりが見えない毎日だったそうです。

そんな中、光となったのはスーザンさんの“何もできず消えていく命があるなんて、決してあってはいけないこと”という「命」に対する強い想いでした。

想いを共有できるスタッフたちの存在があったからこそ、今まで活動を続けられたのです。そして2010年にシェルター基金で施設を作ることもできました。
避妊去勢手術の専門病院「スペイクリニック」始動
避妊去勢手術の専門病院「スペイクリニック」を2021年の10月にオープン。北海道や京阪神の熟練した獣医師が不定期に来院して手術を行います。

猫の避妊去勢手術をする場合、一般的に数万円の費用がかかりますが、ワクチン接種や検査をオプション化したり、有志による寄付金を活用したりすることで、基本的な避妊手術と去勢手術を低コストに抑えます。

それにより一匹でも多く、素早く、飼い主のいない猫や犬が手術を受けられる環境を整えます。動物たちのレスキューを長年続けてきたからこそ、根本的な対策であるホームレスのペットの問題解決に動き出したのです。
命が輝く場所へ送り出すのが使命
東條さんはいいます。
「活動が長くなってきて、里親さんにおくりだして、寿命で亡くなってしまった子たちもいるんです。里親さんが“〇〇ちゃん(亡くなったワンちゃんの名前)は宝物だった。家族の一員だった。素敵な思い出をありがとうございます。」

「一生の思い出です”と話してくれた時、生を受けて、生きた証をちゃんと残せたんだと嬉しくなりました。命は輝くことができるんですよね。私たちが動物たちを保護するとき、ここ(ハートの施設)に来る前より、輝ける場所(里親さんの元)へ送り出すと心しています。そして保護した命に対して、私たちはずっとセーフティーネットでありたいと思っています。」

最後に団体名の意味をお聞きしました。
Human(人道的)
Education(教育)
Advocacy(擁護)
Rescue(救済)
Tokushima(徳島)
頭文字をとって“”HEART”と名付けたそうです。HEARTさんの心ある活動が一筋の光となり、動物たちの未来を輝かせているのだと思いました。

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