日本介助犬福祉協会

https://www.kaijoken.or.jp/

団体の活動について

日本介助犬福祉協会は、介助犬の訓練・認定業務を進め、犬に対する正しい知識の啓発を目的とした社会福祉法人です。補助犬の社会的認知を広め、身体障がい者の社会参加や自立支援を目指しています。

「介助犬使用者と介助犬の幸せ」を目指して、介助犬利用者と介助犬が共に生活することが当たり前の社会の実現を目指しています。

現在介助犬は日本で57頭(2021年10月末時点)が活動しています。主に車椅子生活を送る方の手の動作(拾う、開ける、押す、持つ等)のサポートを行うのが介助犬の役割です。同協会は、介助犬の認知や普及を目指して30年以上にわたり活動しています。
介助犬として一人前になるまでには約2年の時間が必要
“日本介助犬福祉協会”の川崎理事長にお話を伺いました。訓練施設は千葉県館山市に海に程近い高台にあります。宿泊施設も完備し、広いドックランもあり、目の前には海も見渡せます。週末にはワンちゃんを連れた家族でにぎわうそうです。

介助犬として一人前になるまでには約2年の時間が必要になります。月齢半年から1歳半までの約1年は人と一緒に行動するための基礎動作やトレーニングをトレーナーさんと行います。

補助犬の性格が大人しかったり、元気すぎだったりすると上手くいかないこともあり、最初の犬の選定も非常に重要になってくるそうです。

その後利用者との合同トレーニングを約9ヵ月間行います。利用者の障害の内容、程度は人それぞれです。モノを拾う、ベルを鳴らす等、その人が普段の生活に必要な動作を、利用者と共に訓練をしていくそうです。こうした訓練の過程を経て利用者に合わせた介助サービスが提供できるようになります。
介助犬が大切な毎日に寄り添う
「失われた自由を取り戻すために、介助犬が大切な毎日に寄り添って、少しでもお役にたてえれば」という川崎さんの言葉はとても印象的でした。

「介助という機能的な部分が目的なので、その貢献への大きさはもちろんですが、それと同時に介助犬と切磋琢磨していくことが利用者の生き甲斐にもつながっていることも大きい。」と川崎さんは言います。また「この犬は私のために頑張ってくれているから私も頑張ろう」そんな気持ちが湧いてきて、日々の訓練や卒業後の生活にも張りが出てくるそうです。

近い将来、AIが発達する中、ロボットによる介助の世界はあるのかもしれません。しかし川崎さんの話を伺い、目の前で懸命に訓練を受ける介助犬たちを目にする中で思うことがありました。それは時間をかけるからこそ生まれる生き物同士のぬくもりや信頼関係はわたしたちには必要ということです。近道せずに一歩一歩進んでいくことが大切であること。

当日は雨模様でしたが、帰り道雨もやみ、アクアラインの虹を見ながらそんなことを感じました。
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